浮遊ナポリタン事件
主人公がコンビニのナポリタンをレンジから取り出すシーン。
AIは熱そうな表情を作れた。
でも、
熱くて持てないは作れなかった。
結果として浮遊ナポリタンが大量発生した。
熱そうな顔は作れた。
持ち方は最後まで分からなかった。
Making Of Hankei 250m
架空映画プロジェクト「半径250m叙事詩」の制作記録です。
AIとの共同作業で実際に起きた出来事をまとめました。
この映画は存在しない。
でも、作る過程は確かに存在した。
ChatGPT、Gemini、Claude、Grok、そしてManus。
複数のAIと対話しながら、ポスターを作り、予告映像を作り、音楽を作り、このサイトを作った。
うまくいったことより、うまくいかなかったことの方が多かった。
以下は、その記録である。
主人公がコンビニのナポリタンをレンジから取り出すシーン。
AIは熱そうな表情を作れた。
でも、
熱くて持てないは作れなかった。
結果として浮遊ナポリタンが大量発生した。
熱そうな顔は作れた。
持ち方は最後まで分からなかった。
主人公は少しだらしない設定だった。
室内用サンダルで夜道を歩き、
玄関には脱ぎっぱなしのサンダルが転がっている。
そんな生活感が欲しかった。
しかしAIはサンダルを揃えたがる。
監督とAIの価値観の衝突が起きた。
サンダルを散らかしてほしい。
そう伝えるために、
何度もサンダルについて説明した。
物語の重要な舞台はコンビニだった。
でも実在するコンビニは使えない。
そこで架空のコンビニを作ることになった。
試行錯誤の末に誕生したのが
「low8 mart」。
ちなみに、
LAW○ON が LAW であることに気付いたのは、
全部完成したあとだった。
タイトルにもなっている「250m」。
実はこの数字が一番最初に決まった。
監督・宵蜜の自宅から、一番近所のコンビニまでの距離が Google Map で 250m だった。
近いと思えば近い。
遠いと思えば遠い。
深夜に歩くには、少しだけ遠い。
この作品は、その250mから始まった。
最初は映画の主題歌を作ろうと思っていた。
でも途中で違和感があった。
『半径250m叙事詩』の主人公は、本当にそんな曲を聴くだろうか。
深夜。
ヘッドホン。
ホラー動画のノイズ除去。
コンビニへ行くか迷う時間。
そんなタイミングで感動的な映画音楽を流す姿はあまり想像できなかった。
そこで発想を変えた。作品のための音楽ではなく、主人公が実際に聴いていそうな音楽を作ることにした。ChatGPTと何度も相談しながら、主人公のプレイリストを想像した。
青いLED。
ナポリタン。
夜更かし。
少しだけ世間からズレた生活。
完成した『RADIUS 250』は、映画を説明する曲ではなくなった。
ただ、この部屋の住人が流しているかもしれない曲になった。
それで十分だった。
このプロジェクトを通じて、AIとの共同制作について考えたことがある。
AIは「こういうものを作りたい」という意図を、完璧には理解しない。 でも、何度も対話しているうちに、意図していなかった何かが生まれることがある。
浮遊ナポリタンは、採用しなかった。 でも、浮遊ナポリタンを見た瞬間に笑ったことは、この作品の一部だと思っている。
存在しない映画のために、本気で作った。 それだけで、十分だった気がする。
— 宵蜜
This is a fictional portfolio project. All characters and stories are fictitious.